あさってのnote

「NHKスペシャル 電子立国 日本の自叙伝」を見て半導体に興味を持ちました  30年の経験を有益な情報にしてお届けします

🟩インテルチップ不足の原因「味の素ビルドアップフィルム基板」とは?

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🟩「味の素ビルドアップフィルム基板」が不足

 味の素 ビルドアップフィルム基板(ABF基板)は、プロセッサのコンポーネントを接続する基板です。CPU、GPU、ASICなどの高性能プロセッサに広く利用されています。このABF基板の供給が不足のためインテルの収益に影響がありそうです。

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https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/rd/our_innovation/abf/

🟩味の素が不足の原因ではない

 味の素ビルドアップフィルム(ABF)はABF基板の絶縁層で使われます。このABFは、世界で「味の素ファインテクノ社」の1社だけで製造されています。ただし味の素ファインテクノ社が、ABF基板の供給不足の原因ではありません。

「味の素ビルドアップフィルム®(ABF)が不足している」といった記事が発信されていますが、こうした記事は当社の発表に基づいたものではありません。

 世界にはABF基板を作る企業は数十社あります。その基板メーカーの増産が、供給量に間に合っていない状況です。現在のABF基板のリードタイムは4〜5か月となっています。価格は40%も上昇し続け、CPU、GPU、および一部のICメーカーに大混乱をもたらしています。   

🟩基板メーカーの状況

 代表的なABFメーカーの台湾のUnimicron Technology、Nan Ya PCB、Kinsus Interconnect Technologyなど、ABF基板の増産を計画しています。日本の2つの主要なABF基板メーカーであるイビデン新光電気は、台湾の同業他社より早く増産に踏み切り、2021年中に徐々に増産されます。

 ABF基板生産の歩留が低く、ハイエンド製品で70%程度と言われています。ABF基板メーカーからすると儲からない製品でしたが価格が上がることで投資に踏み切ってます。

🟩まとめ

味の素ビルドアップフィルム基板は高性能プロセッサに広く適用されています、基板メーカーの増産が遅れていてインテルの収益に影響しています。

高性能基板や組み立て技術は日本の得意分野なので、こういう機会に日本での基板の生産を増やせると良いです。【イビデン】[4062]新光電気工業】[6967]インテルを主要顧客に持つ代表的な高性能基板メーカーです。

🟦TSMC2nmプロセスは順調?

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🟦TSMC次々世代の2nmプロセスは順調?

 半導体の受託製造最大手TSMCは、2nmプロセスの開発状況が順調だと決算発表でコメントしました。リスク生産を2024年に開始し、量産を2025年末に開始する予定です。チップを採用する最初の顧客はアップル(Apple)とインテルIntel)になる見通しです。

2nmプロセス

 半導体プロセスは2~3年おきに更新されるメジャーノードと、その改良ノードで開発が進んでいます。TSMCの最新メジャーノードは5nmプロセスで、2022年後半には次々世代3nmプロセスが登場する予定です。

  •  TSMCのメジャーノード
    • 2018年~ 7nmプロセスファミリー
      「N7」「N7P」「N7+」「N6」 
    • 2020年~ 5nmプロセスファミリー
      「N5」「N5P」「N4」「N4P」「N4X」 
    • 2022年~ 3nmプロセスファミリー
    • 2025年~? 2nmプロセスファミリー 

🟦新構造のトランジスタGAAを採用 

 TSMCの2nmプロセスはトランジスタ構造を現在の主流のFinFETから、GAA(ゲートオールアラウンド)へ変更する予定です。水平方向に電流を流すFinFETでは微細化の限界に近づいてきています。そのため先端プロセスは各社垂直に電流が流れるGAA構造に移行することが予測されています。TSMCはGAA構造を次世代の3nmプロセスからではなく次々世代の2nmプロセスで採用します。つまりTSMCは2025年まで7nmプロセスから採用したEUV露光のFinFETが競争力を保てると考えています。

 

ライバルのサムスン電子インテルのGAA

 GAAはサムスン電子ではMBCFET、インテルではRibbonFETと呼んでいます。サムスン電子は2022年に開始する3nmプロセスの量産でGAAを採用する計画です。インテルは、2024前半に予定しているIntel20AでRibbonFETを採用する計画です。

 先端プロセスのファウンドリーとしてリードするTSMCは、新構造のGAAはしっかり量産技術を確立してから導入する計画です。

🟦まとめ

TSMCは慎重に2025年から2nmでGAA構造のトランジスタを採用する。

 ファウンドリー事業でTSMCを追うサムスン電子は、2022年の3nmプロセスでGAAをいち早く導入する計画です。現在GAAの歩留まりが上がらなく苦戦しているという噂もありますが積極的にリスクをとっています。

🟦世界のシリコンウェーハ出荷量@2022Q1

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🟦世界のシリコンウェーハ出荷量@2022Q1

 SEMIは半導体向けシリコンウェーハの出荷量が2022年第1四半期に過去最高値を記録した発表しました。前年の33.4億平方インチから10%増加し36.7億平方インチとなりました。

シリコンウェーハ

 シリコンウェーハは半導体の基本材料で、すべての半導体チップに使われています。形状は高度な技術で作られた薄い円盤状の素材で、様々な径(1~12インチ)で製造されいます。シリコンウェーハは様々な径で製造されるので、総出荷量は(平方インチ)で表現されます。

🟦36.7億(平方インチ)とはどれくらい?

 半導体不足により、シリコンウェーハの供給で依然としてタイトです。そのためシリコンウェーハの2021年の出荷面積、は36.7億(平方インチ) となりました。換算すると総面積は約2.5(平方km)となります。

  • 36.7億(平方インチ) = 約2.5(平方km)
  • 8インチ ウェーハ 7000万枚
  • 東京ドーム 5個分

 すべての半導体チップに使われるウェーハですが、日本のメーカーが世界市場の半数を占めています。1位 信越化学工業(株)【4063】、2位 (株)SUMCO【3436】がその代表的なメーカーとなります。シリコンウェーハの出荷量が増えると、この日本企業の出荷が増加することになります。

🟦まとめ

世界のシリコンウェーハの出荷は、2022年第1四半期に新記録を更新しました。

世界のトップ100企業の時価総額

 

2021年3月時点でランキングから

www.pwc.com

 

2020年からの上昇/下落

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https://www.pwc.com/gx/en/audit-services/publications/assets/pwc-global-top-100-companies-2021.pdf

1位 EVメーカTeslaが565%上昇と大きい

2位 Meituan(美団)は中国のフードデリバリーの会社 

 

地域別

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https://www.pwc.com/gx/en/audit-services/publications/assets/pwc-global-top-100-companies-2021.pdf

日本はオランダに続き第4位 ソフトバンクの上昇が大きく貢献している

まとめ

2020年に比べると全体的に成長していることがわかる

任天堂は儲かっているの?

ゲームで有名な任天堂について調べてみた

 

同じゲーム機のPlayStationで有名なSonyとの比較してみました

 

粗利益率

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近年の粗利益率は任天堂Sonyも同じレベル

営業利益率

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近年の営業利益の回復は任天堂のほうがいい。

2010年代前半の営業利益の落ち込みは何が起こっていたのだろうか?

 

負債比率

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負債比率はSonyに比べて少ない、その点では任天堂のほうが財務上は健全ということ

 

まとめ

近年は利益を出しているが、一度落ち込むと赤字になる可能性がある

常に魅力的なコンテンツを提供し続けないといけないゲーム業界は競争が激しい

半導体EDAベンダー

 半導体設計には欠かせないEDAツールベンダー

Synopsys  Cadence Design Systems Mentor Graphics について調べてみた

 

時価総額

Synopsys             370億ドル

Cadence Design Systems 350億ドル

    だいたい同規模である

 

*Mentor GraphicsはSiemensに買収されたため 現在の時価総額は不明